PREV| PAGE-SELECT | NEXT

≫ EDIT

スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

| スポンサー広告 | --:-- | コメント(-) | トラックバック(-) | TOP↑

≫ EDIT

州兵おっさん部隊・おっさん故郷へ帰る

そういえば先週土曜日の夜、NHKでずっと追跡している米国アーカンソー州兵イラク駐留ドキュメンタリーの、シリーズ最新版(最終回?)らしきものが放送されていましたよ。実情は一般市民そのものという州兵たちがイラクに送り込まれた。日々の任務に戦闘に、一般人の感覚で反応する彼らの姿が生々しく、毎回強い印象を残す番組なのであります。

…とは申せ、派兵決定直後から始まって今まで2本か3本番組があったものを、私が見たのは1.6本分くらいです。放送予定をよくチェックしておかねばと思っていたのに、すっかり忘れて不意を打たれ、またもチラ見になってしまいました。

番組が追っているクラークスビルという町の部隊はついに帰国する段になり、「お疲れさまで章」的なねぎらいの勲章をもらってなんだかしらけた顔をしています。レギュラーメンバーである七面鳥農家のドナルド、大学奨学金目当てで州兵登録していたマットらは元気ですが、同じ町の出身者が死んでしまったようなのです。

一行はまっすぐ米国には帰らず、クエートの基地に移動していわばクールダウンのための休暇に入るのであります。武器弾薬を返却したらあとは起床も就寝も行動も自由。基地内には米本国そのままに整えられた一角があり、その市民社会のテーマパーク風な場所でマットがショッピングモールを冷やかしたりファストフード店で娑婆の食事にありついたりしています。
ドナルドは軍隊式の、ベンチのように細く小さい簡易寝台にもぐりこんで仕事のことを考え中。周囲には似たような寝台が並び、ひたすら眠る人もいれば家族の写真を凝視し続ける人もおります。まさにリハビリと言った感じ。

マットは高校を出て間もないような年齢なんですが、そのシニカルな持ち味がイラクでだんだん増していきました。「自分たちは早い速度で大人にならねばならなかった」とも言います。ドナルドや前回登場した牧師のジョーは主に基地内での作業をこなしていた一方、マットは狙撃手に抜擢され日がな街角の装甲車の上に座っていたのであります。

州兵が他にしていた仕事は夜のパトロールや市民宅へのガサ入れ手伝い。パトロールの車が銃撃された時、ガサ入れで市民の格好をした奴を取り押さえた時、彼らは思わず一般人的な反応をにじませてしまう。仕方がない、本職の兵士のようにはいかんです。武器や軍用車両の扱いなど技術的側面はいっそう、専門訓練を受けていないものが誰でも即座に取って代われるものではなさそうです。

リハビリ休暇を終えていよいよ空路米国に着いてみても、機内の歓声は抑えめ。「英雄」を迎える式典が終わり、再会の感激で泣かんばかりの家族に飛びつかれると、ようやく州兵たちもエヘへと笑みを浮かべるのでした。
ドナルドは農場で鳥を追う日々に戻り、マットは仲間たちとともに戦死した同郷の州兵の墓をたずね、じっと涙を流しています。アーカンソー州兵4,000名から死者30名超、負傷者は500名ほど出ているということでした。

◇関連エントリー

※七面鳥農家のお名前は「ロナルド」さんだったみたいです。失礼しました。(7/15)

| いろいろ | 15:06 | comments(7) | trackbacks(1) | TOP↑

COMMENT

 やっぱりあれかね、イラク人の死者はもっと多いわけですかね。正確なところどの程度なのでしょう。
 そんでもって、無事帰国できたことは素直に喜びなさいよと思いつつも、素直に喜べないふたつみっつの事情がすでに記事中にあらわであって、なんだかなぁと思うのでした。

| GT | 2005/07/07 01:36 | URL | ≫ EDIT

喜べない事情
何かね、緊張感もあったんじゃないかと思うんですよ。あまり喜んでなかったのは。
クウェートに移ってもどっかイラクの雰囲気を引きずっていて、帰国してもまだ派兵モードの延長線上にいたんだけど、帰宅してやっと安心するというような。
想像ではありますが。

| ペり公 | 2005/07/07 10:54 | URL | ≫ EDIT

戦争後遺症・・・・・・・
米国ではカウウンセラー制度もしっかり
してるみたいなのですが、フラッシュバックとか
悪夢にうなされるとか、緊張状態を解かれた時の
方が具合が悪くなるのですねぇ・・・・・・

身体の傷より心の傷の方が治すのは大変だと思う(泣

| 美棒 | 2005/07/07 15:29 | URL | ≫ EDIT

復員
そう、復員です。あ、いやわたしは戦後も二十数年たって生まれたもんですから、復員の経験はありませんが、アーカンソー州兵はその動員を解かれ復員を命ぜられたのであります。ということですね。背嚢に軍隊毛布とか軍足とか乾パンとか詰め込んで……ってアメリカさんがそんなサミシイおみやげもって復員はしないだろ。
冗談はさておき、暴力をもって意思を強制するということは、たとえ必要があるとしても一般人にはかなりきつい事ですよね。彼ら州兵と同じ立場に置かれたとき、はたして正気を保っていられるかわたしには自信がありません。見境なくイラク国民に発砲しそうで……。

>美棒さん
まさに「からだの傷なら 治せるけれど 心の痛手は 癒せはしない」ですね。時の過ぎゆくままに……とはなかなかいかないでしょうなあ。

| 棟田伍長 | 2005/07/08 00:57 | URL | ≫ EDIT

社会復帰は
>美棒さん
確かに緊張が解けたあとが大変そうですね。
帰国によって今度は穏やかな環境に激変するわけですが、そこでの齟齬というのもありそうな気がする。
周辺の人のほとんどはイラクにいなかったわけだから、意見の違いとかも。

>伍長さん
いやいや、私も戦後二十数年組なので復員といったら記録とイメージの中でしか知らないですね。
ゲートル巻いて…
米軍としては今のイラクのような場所に州兵を出してみて、どんな軍務をこなすことが出来て行動にはどんな特性が見られたか、ということもいろいろデータとってるんじゃないかと思うのです。
有事の際やその後処理などで、市民を徴用するか他の手段なのか、方向性を探ってるのかななどとも考えてみたりです。

| ペり公 | 2005/07/08 22:50 | URL | ≫ EDIT

再放送を見ました。
いやあ嬉しいですね。こんな地味な番組に同好の方がいたとは。。
TB付けさせていただきましたが、その先に戦死者統計もリンクしてあります。

イラクの民間人の死者はもっと多いわけですけど、これは米軍占領後の統計なのです。
戦時中に死んだ人は、もっと多いと思います。米軍は戦後のほうが多いのですけどね。。。

| soliton_xyz | 2005/07/15 12:54 | URL | ≫ EDIT

ありがとうございます
こんにちは。TB元の記事拝見しました。
きれいにまとめておられるので、自分の断片的な記憶と照らし合わせて大体の所を掴めました。
全部で4回の放送だったんですね。しかも私、七面鳥農家の名前を間違えて書いてた。お恥づかしい。

地味でしたが、なにか生々しい衝撃がある番組だったと思います。ごく普通の米国市民の言動が見えるところも面白かった。しかし本当に「おじさんには向かない職業」だなーと思います。

累計死者数の各種データも拝見しました。
Iraq Body Countのレポートの数字は戦闘行動による死者数のみということなんでしょうか。
同所が出しているカウンターの数字(占領軍が防止に責任を負っている事件での死者数も含めている)との「差」も興味深いですね。

| ぺり公 | 2005/07/15 19:33 | URL | ≫ EDIT















非公開コメント

TRACKBACK URL

http://periko.blog5.fc2.com/tb.php/148-1fd14e20

TRACKBACK

貧弱な装備で働く、おじさんには向かない職業

2003年10月、人口7千人の町、アーカンソー州クラークスビルの州兵(National Guard)たちに、突然、召集令状が届いた。「イラクの自由作戦」に参加せよ、勤務は最長で730日だというのだ。州兵は各州の知事の監督下にある軍事組織だが、その主な任務は災害救助であり、普

| NewsでNonfixな日々 | 2005/07/15 12:50 |

PREV | PAGE-SELECT | NEXT

上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。