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ケーキという依り代

今年、コンビニ前で机を並べてクリスマスケーキを売る光景を見ませんでした。ケーキは店内にだけ、しかしどこでも、箱入りの立派なものより少人数向の品がフィーチャーされております。独身矮小市民をターゲットとする小さいけれど丸いケーキ。特別な日のケーキは切り身じゃダメだと言わんばかり。プラスチックのカヴァーから覗くその全面には、信仰なきクリスマスの記号がぶちまけられています。

ケーキの飾りというのは、具象になるほどダメ度が上がらないか。少なくとも小市民界隈ではそんな気がします。暗示的なクリームの絞り目や意味ありげに配置されたイチゴ、こういう抽象はいいんです。けれど曖昧な色合いのミジェットピープルや、大量生産的なゆがんだ笑みを浮かべる砂糖のサンタが出てきた途端、話がおかしくなる。植物性油脂に縁取られたスペースの空隙を、関連し合うこともないイメージの混沌によってただ埋めているのであります。

いや、別に熱く語りたいわけじゃない。そういう話じゃない。ただもうちょっと整合性を持ってなにかの場面をケーキに描いたっていいのじゃないかと思うのであります。例えば、カラフルな砂糖菓子のプレゼント・ボックスを散らしてみるとか。そのそばには真っ赤なベリーのソースで描いた、血だまりが。粉砂糖の雪をかぶったクッキーの廃屋と、その前を通り過ぎたソリの跡。白いクリームの雪原で、人の形をした盛り上がりにたかるチョコレートのカラスたち。薪のケーキにとまる、輝くような飴細工のカミキリムシ。蓑虫を生む全ての蛾と、冬越しをするおびただしいテントウムシの群れ。

それは全くクリスマスケーキじゃないわけだし、私のものの考え方がいかに阿呆の重力によっていびつな軌道を辿るかを示しているに過ぎないわけですよ。何でそんな陰惨なの。陰惨じゃないものは昆虫なの。

だけどいつかTVチャンピオンとかで、クリスマスケーキに限らず「異常コンセプトのケーキ飾り付け選手権」をやってくれないかなぁ。そこではケーキが食べ物の領域をはみ出して、過剰なイマジネーションを具現化する無限の描画フィールドに変えられてしまうのだ。それは最後に切り分けられて、多重のイメージはお菓子の立場へ還元され、物語は消化されて消えてしまうのだ。

| いろいろ | 23:57 | comments(0) | trackbacks(0) | TOP↑

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