PREV| PAGE-SELECT | NEXT

≫ EDIT

スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

| スポンサー広告 | --:-- | コメント(-) | トラックバック(-) | TOP↑

≫ EDIT

聖なるポップカルチャー

先日インタネットを歩いていた際、米国のとあるサイトに迷い込みました。そこにはちょっと厳格で大変アツいクリスチャン団体がいて、青少年向けの漫画を配布してるのです。内容は宗教上の指導。世の悪と罪に負けず、信仰を保って生きていこうとすすめているんですよ。いい話じゃないですか。そんなことはない?

そんなクリスチャン漫画の題材として取り上げられるのは現代の米国社会で青少年を惑わす種々の要素。インターネットの有害コンテンツとか怪しからぬロック音楽、同性愛の容認、妊娠中絶、宗教教育の排除などです。これすなわち悪なるもの、物語中で主人公たちを襲う敵役であります。しかし主人公は信仰篤い仲間に助けられて(時には仲間を助けて)悪の誘惑を退け、神という本質から離れないことで勝利への道を開くのであります。

信仰なきがゆえに、私の目に入ればこれらの福音宣教も奇っ怪な心配性のファンタジー冒険譚に堕してしまいます。一方それは異質さという魅力でもあり、他にないだろうかと網上をたぐればまさしく、多種多様なクリスチャン漫画が出てくるのです。クリスチャンは多種多様です。しかし「異質さという魅力」を重視すれば、宗教的によりアツい人々が描いたものが、より面白く思えるのでした。

以下、高温クリスチャン漫画の世界、その一端をせっかくだから力強くメモいたします。濃い宗教コンテンツの紹介になりますのでご留意ください。(漫画の内容とあわせて、背景や原作に関する簡単な説明も混ぜました)

■Spire Christian Comics : 70年代のノンビリしたクリスチャン漫画

Spire Christian Comics

↑ここのページには1970年代、聖書物語やクリスチャンの伝記漫画を出版していたSpire Christian Comicsの作品が置いてあり、ダウンロードして読めるようになっています。いくつかざっと眺めたところとしては、宗教濃度がそれほど高くなくてとっつきやすい印象です。有名な米国のコミックシリーズ「アーチー」をも手がけた漫画家、アル・ハートリーによる古き良きテイストの絵柄。そして駄菓子のようなフルカラーの色合いが魅力であります。

"God's Smuggler"(神の密輸人)、"The Hiding Place"(隠れ場所)、"Hansi: The Girl Who Loved Swastika"(ハンジ、スワスティカを愛した少女)といった伝記作品のいくつかには現代史の興味深い側面が描かれてもいます。

"God's Smuggler"は、オランダの福音宣教者が「兄弟アンドルー」の筆名で1967年に出版した自伝の漫画化作品。インドネシア独立戦争で負傷した彼は入院先で聖書に親しむようになり、回復すると冷戦下の共産圏にこっそり聖書を持ち込む活動を始めるのです。もちろん、神の助力によって、国境の警備兵は車に山と積まれた聖書を見逃してしまいます。

"The Hiding Place"は、第二次大戦中にオランダでユダヤ人をかくまうなどの地下活動を行なっていたコリー・テン・ボームの自伝が原作。テン・ボーム一家はナチスにとらえられ収容所に送られます。漫画の中ではちょっとだけ老けて描かれていますが、このとき彼女はすでに五十代。収容所でも信仰を保ち、周囲の人々を励ましたというところが漫画では強調されています。

060413_01
コリーと逆の立場にいたのが"Hansi"のヒロインで、チェコスロバキア(当時)のズデーテン地方で育ち、のち米国に移住したマリア・アンネ・ヒルシュマンによる同じ題名の著書を漫画化したもの。ナチスの教育に感化された少女が敗戦で挫折と苦難を味わい、夫の導きでクリスチャンとしての信仰を新たにする再生の物語といった内容です。

どれもすんごい人生の話ではあります。が、漫画化に当たって内容はかなり圧縮されたと見え、安くて薄っぺらいストーリーになっている上、様々な人工甘味料と鮮やかな着色料によって、主人公たちが時折かなりおめでたい人に見えてくるのが残念の極み。とはいえレトロな絵柄と相まって、その「安さ」がこうした怪しい作品のモンドな魅力を増しているとも申せるのであります。

漫画はハンジの米国愛にページを割く一方で、ロシア兵や共産政権の非人道性を強調することも忘れていません。そうしたエピソードに登場する典型的な場面や人物は必ずしもプロパガンダではなく、少なくとも原作に触れられていることなのだろうと想像します。しかしそれがペッタリとした色合いで塗りつぶされ、古風な漫画的抑揚をもって表現されるとき、その効果は言わずもがなのものとなります。

060413_02
これもおもしろかった。"Up From Harlem"。ハーレム育ちで元ギャングの牧師トム・スキナーが路傍のバッドボーイズにジーザスの愛を説くという内容。70年代の白人が考えた黒人街のファンキーな光景。そしてテレビ説法という文化を教えてくれる。

060411_03
改心した娼婦。「アタイはイエス様の言うことを聞くのさ!」

全然宗教の話をしてませんね。そう、漫画の話をしてるのです。本日はここまででございます。続きます。

◇関連エントリー

| いろいろ | 22:03 | comments(2) | trackbacks(0) | TOP↑

COMMENT

英語がわかりやすい!
面白いです、最後の改心した娼婦の一こまだけで
いろんな台詞回しが想像できます。

ちゃる訳
男「コーラ。オレの言うことがきけねえのか」
女「ちっともさ、リロイ。
 あたしの彼氏はもう神様だけなのさ」

英語が分かり易い。
いっそ我が国の英語教育にも取り入れては?
いや ダメだ、宗教漫画っていってんじゃん。(汗)

| ちゃる | 2006/04/14 09:35 | URL | ≫ EDIT

行列のできる宗教教育
>ちゃるさん
ミッションスクール中学の副読本とかにいいかもしれませんねぇ。
アメリカン&レトロな画風がかえって新鮮に感じられるかも?
私がミッションスクールに通っていたとき、マンガこそなかったものの「映画鑑賞」というイベントで「十戒」とか「天地創造」などのふっるい濃い映画を見させられて昏倒しそうでした。
「ガンジー」など他宗教の偉人伝もありましたけど、なんせ「十戒」。宗教にフォーカスしたビジュアル作品の奇妙なおもしろさを教えてくれた映画だったかも知れません。

| ペり公 | 2006/04/22 02:03 | URL | ≫ EDIT















非公開コメント

TRACKBACK URL

http://periko.blog5.fc2.com/tb.php/322-6c7f2029

TRACKBACK

PREV | PAGE-SELECT | NEXT

上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。